熱中症と一口に言っても、症状の段階において、
いくつかに分類されています。
この記事は、熱中症の各症状と対策、応急処置の
方法について解説しています。
熱中症の症状別対策と応急処置の方法 めまい・失神
熱中症の症状は軽い順に、熱失神(Ⅰ度)・
熱けいれん・熱疲労(Ⅱ度)・熱射病(Ⅲ度)に
別れています。
ここでは、それぞれの対策と応急処置の方法を
ご説明します。
熱中症の種類や症状について、詳しくは
こちらの記事をご参照ください。
↓ ↓
熱中症とは なりやすい環境と体の状態 分類といろいろな症状について
熱中症において、めまいや一時的な失神が起こるのは
Ⅰ度の”熱失神”です。
熱を発散しようと血管が拡張し、脳への血流量が減って
脳貧血上体を起こすのが原因です。
症状が出れば(出ていなくても危なそうだと思ったら)
涼しく風通しの良い場所や、冷房が効いた部屋に移動し、
姿勢を低くして衣服をゆるめ、水分補給をします。
補給する水分は、経口補水液やスポーツドリンク、
食塩水(水1リットルに1~2g)
すぐに意識が戻らない場合は救急車を呼んでください。
また、自力で水分摂取できない時は病院へ行きましょう。
意識がない時に無理に水を飲ませようとすると、
気管に入り、窒息する恐れがあるので
絶対に止めてください!
熱中症になった時の最適な水分補給については
こちらの記事をご参照ください。
↓ ↓
経口補水液の作り方と正しい水分補給の仕方
熱中症の症状別対策と応急処置の方法 けいれん・倦怠感
熱中症において、けいれんや筋肉がつる・倦怠感
などの症状は、Ⅱ度の”熱けいれん・熱疲労”です。
熱けいれんは、大量に汗をかいた後の水分補給で
塩分が足りていなければ筋肉がつる、あるいは
けいれんを起こす症状です。
涼しいところに移動し、水分補給をすると回復します。
熱疲労は体熱放散のため、末梢に血液がいきわたり、
脳などの重要臓器への血流量が減ることによっておこる
頭痛やめまい、嘔吐、全身倦怠感などの症状です。
応急処置法は熱失神と同じで、
涼しく風通しの良い場所や、冷房が効いた部屋に移動し、
姿勢を低くして衣服をゆるめ、水分補給をします。
応急処置をしても回復しない時は救急車を呼んでください。
熱中症の症状別対策と応急処置の方法 高熱・意識障害
熱中症において、一番重症度が高いⅢ度の症状が
”熱射病”です。
熱射病を引き起こしたら命にかかわるので、
ただちに体を冷やし、救急車を呼んでください。
体を冷やす部分は、首・脇の下・足の付け根を
冷やすと効果的です。
体に水をかけたり、水で濡らしたタオルで全身を冷やす、
濡れた状態の体に扇風機などで風を当てるのも良いです。
冷やし過ぎは低体温症を引き起こす恐れがあるなど、
何かと難しいので、
救急車を呼んだ時に、患者さんの様子を伝え、
救急車が来るまでどう行動すれば良いか、
救急隊員の方の指示に従ってください。
症状は、40℃以上の高熱、意識障害(完全に意識を
失っているものだけではなく、少し反応が鈍い、
いつもと違う言動をする、などの軽い症状も含みます。)
けいれん、めまい、ふらつき、吐き気、嘔吐、頭痛など、
熱疲労と同じような症状があるときは要注意です。
熱射病を発症すると、一刻を争うので、出来るだけ早く
救急車を呼ぶようにしてください。
まとめ
症状別に応急処置方法を書きましたが、実際には
判断が難しい場合が多いでしょう。
軽いと思っていても、あっという間に
重症化してしまうこともあるかもしれません。
なので、安易に考えず、応急処置で回復しなければ
救急車を呼ぶか、病院へ行くようにしてください。
また、回復しても、念のため、
医療機関の受診をおすすめします。